この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
この記事では、電動ドリルドライバーの3つのモードの違いについて解説しています。
電動ドライバーを購入すると、こんなマークが付いていることがあります。
それぞれの名称と用途は以下のとおりです。
- ドリルモード
回転のみ、基本的なネジ締め・穴あけ - ネジ締めモード
回転+クラッチ、繰り返しのネジ締め - 振動ドリルモード
回転+上下振動、コンクリート等の穴あけ
はじめて電動ドライバーを買ったり、DIY初心者の方にはどんな違いがあるのかよく分かりませんよね。
この記事で、それぞれのモードの違いが簡単に分かるように、またどんなときに使えばよいかくわしく解説したので、ぜひご覧ください。
電動ドリルドライバーの3つのモードの違い
電動ドリルドライバーの3つのモードの違い・用途について「マキタ10.8V震動ドリルドライバーHP330D」を例に解説します。
3つのモードの動作の違いと主な用途は以下の通りです。
モード | 動作 | 用途 |
---|---|---|
ドリルモード | 回転のみ | 穴あけ・ネジ締め |
ネジ締めモード | 回転+クラッチ | 上限トルクを設定したネジ締め |
振動ドリルモード | 回転+上下振動 | コンクリートなど硬い素材の穴あけ |
では、各モードについて詳しく解説していきます。
「ドリルモード:回転のみ」は基本的な穴あけ・ネジ締め用
「ドリルモード」は回転のみのモードです。
通常の木材の穴あけやネジ締めから、鉄・アルミ材の穴あけまで幅広く利用できます。
下の動画は「ドリルモード」で木材に穴あけしている様子です。
「ドリルモード」は回転のみなので、自分で回転具合(ネジ締め具合)をコントロールする必要があります。
また「ドリルモード」には回転中に振動や衝撃がないため、タイルやキッチンパネルなどデリケートな素材の穴あけに適しています。
下の動画は「ドリルモード」でキッチンパネルに穴あけしている様子です。
キッチンパネルは表面にガラスコーティングがあり割れやすいので、インパクトドライバーではなく電動ドライバーの「ドリルモード」で穴あけするときれいに穴あけできます。
電動ドライバーでのタイルの穴あけや、キッチンパネルの加工の方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
電動ドリルでひび割れせずにタイルに穴あけする方法|下穴不要で簡単DIY!以上、ドリルモードの特徴をまとめると、
- ドリルモードは回転のみ
- 通常のネジ締めや穴あけに使用
- タイルやキッチンパネルなど割れやすい素材の加工に最適
「ネジ締めモード:回転+クラッチ」で締め過ぎ防止
「ネジ締めモード」は、回転+クラッチのモードです。
ネジ締め中に指定したトルクに達するとクラッチがかかり、それ以上締め込まなくなります。
ネジ締めモードでのネジ止め(回転+クラッチ)
下の動画は、「ネジ締めモード」で木材にねじ締めしている様子です。
ネジ締めの最後にはクラッチがかかり、引き金を引いても空回りしてこれ以上ネジ締めしない様子がわかります。
ドリルモードでのネジ止め(回転のみ)
一方、クラッチ機能のない「ドリルモード」でネジ締めしたのが下の動画です。
「ドリルモード」にはクラッチ機能がないので、木材にめり込んでネジ締めしてしまいました。
ドリルモードでネジ締めする場合は、自分で上手く回転を調節する必要があります。
「ネジ締めモード」で一度適切なトルクを設定すると、同じトルクでのネジ締めを繰り返しできるようになります。
さて、この木材表面でぴったりネジ締めをするには、事前に「トルク調整リング」で最適なトルクを設定する必要があります。
トルク調整リングの設定では、数字が大きいほど締め付ける力(トルク)が大きくなります。
本番のネジ締めの前に「どのトルク値で表面ぴったりのネジ締めになるか」調べる必要があります。
下の動画は、トルクの設定を変えるとどのようにネジ締めが変わるか撮影したものです。
トルク値「1」だと全然ネジ締めできませんが、数字を大きくするにつれてネジ締めが深くなっていきます。
今回の木材・ネジの条件の場合、トルク値「10」くらいが表面ピッタリにネジ締めできました。
このように最適なトルク値が分かれば、あとは何度ネジ締めしても木材表面ぴったりにねじ締めできるようになるのが「ネジ締めモード」の特徴です。
- ネジ締めモードは回転+クラッチ
- クラッチ機能により、指定したトルクでのネジ締めができる
- 木材などへの繰り返しネジの締めに最適
「振動ドリルモード:回転+上下振動」でコンクリートへの穴あけが簡単に
「振動ドリルモード」は、回転+上下振動のモードです。
回転運動に上下振動が加わることで、コンクリートやレンガなどの硬い素材の穴あけがしやすくなります。
この「振動ドリルモード」にすると、標準の「ドリルモード」に比べて実際どれくらい効果があるのか、知りたいところだと思います。
そこで、「ドリルモード」と「振動ドリルモード」でそれぞれコンクリートブロックを穴あけしてみました。
穴あけの結果は以下の通りでした。
モード | 穴あけ時間 | 穴あけ深さ | 穴あけ速度 |
---|---|---|---|
ドリルモード | 27秒 | 8mm | 18mm/分 |
振動ドリルモード | 20秒 | 27mm | 81mm/分 |
ドリルモードの方が長く穴あけしましたが、結果は一目瞭然。振動ドリルモードの方が穴あけ時間が短いにもかかわらず、深く穴あけできました。
穴あけ速度で比較すると4倍近く違う結果になりました。
ドリルモードでもコンクリートブロックの穴あけはできますが、振動ドリルモードの方がより穴あけしやすいことが分かったと思います。
- 振動ドリルモードは回転+上下振動
- 上下振動によりコンクリートやレンガの穴あけが簡単になる
- ブロック塀・レンガなどの穴あけに最適
まとめ|電動ドリルドライバーの機能を理解して上手く使いこなそう
電動ドライバーの3つのモードの特徴をおさらいすると
- ドリルモード
回転のみ、基本的なネジ締め・穴あけ - ネジ締めモード
回転+クラッチ、繰り返しのネジ締め - 振動ドリルモード
回転+上下振動、コンクリート等の穴あけ
用途に応じて上手に電動ドライバーを使いこなしてくださいね。
今回、3つのモードの説明に使用した電動ドライバーは「マキタ10.8V振動ドリルドライバーHP330D」です。初心者向けの扱いやすいモデルです。
「マキタ10.8V振動ドリルドライバーHP330D」については、こちらの記事で詳しくレビューしています。
マキタ10.8V電動ドリルドライバーHP330Dレビュー!振動付きでコンクリートの穴あけもできるDIY初心者におすすめ工具
素晴らしいです。知りたい情報がたくさんありました。ありがとうございます。
アイボさま
コメントありがとうございます。記事が役に立ったようでよかったです!