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この記事では、アイカ工業のキッチンパネル「セラール」をタイルの上にDIYで貼り付け施工する方法を解説しています。
通常、キッチンパネルの切断にはマルノコという電動工具を使用するので、これまでちょっと怖くて敬遠していました。
しかし「アクリルカッター(プラスチックカッター)」を使えば手作業でもカットできることを知り、今回チャレンジしてみました!
手作業になるので多少の労力と時間がかかりますが、アクリルカッターでも十分きれいに仕上げることができます。
- 材料代3万円〜
- マルノコ不要で施工可能
これからキッチンパネルの貼り付けにDIYで挑戦する方に向けて、リフォーム手順や施工道具、そして実際の施工例(ビフォーアフター写真)をまとめました。
特にキッチンパネルをアクリルカッターできれいにカットする方法(切り方)や工夫点も詳しく解説しました。
参考になれば幸いです。
ビフォーアフター
Before
After
キッチンパネルをDIYで貼り付ける前の古い台所のタイル壁の様子
今回キッチンパネルを貼り付けるキッチンのタイル壁です。
タイル自体はそれほど汚れていないのですが、見栄えを良くするために今回はじめてキッチンパネルを施工することにしました。
今回のキッチンパネルの貼り付け前に、キッチン台やレンジフードの交換リフォームを済ませています。
今回、冷蔵庫設置スペースを確保するためにキッチン台と吊戸棚を短くしたので、キッチンパネルの背面に土台となる木材も取り付けました。
キッチンパネルをDIYで貼り付けるために準備するもの
キッチンパネルの貼り付けには、パネルだけでなく専用接着剤や両面テープなどの専用資材が必要です。また、パネル加工のための工具類も準備します。
実際に準備したものを順番に説明していきます。
キッチンパネル(アイカ工業 セラール)
今回購入したキッチンパネルは、アイカ工業の「セラール」というものです。一般名称はメラミン不燃化粧板といいます。
詳しくはアイカ工業のホームページに解説されています。
燃えにくいプラスチックの一種なのですが、実際どんな材質なのか分かるように断面の写真を撮ってみました。
アイカ工業のキッチンパネル「セラール」の断面の様子。
断面を見ると、表面は白くつるつるですが内部は黄色い毛羽立ったような感じになっています。
- 表面はガラスのような硬い材質
- 内部は石膏ボードのような材質
表面はガラスのように硬く傷がつきにくいので加工が難しいです。通常のカッターナイフではなく、アクリルカッターを使うと切れ込みを入れることができます。
内部は石膏ボードみたいな粉末を固めたような材質なので、紙やすりでも簡単にごりごり削れて粉末状になります。
ですので、アクリルカッターで表面に綺麗に切れ込みを入れれば電動工具なしでも切断可能です。
サイズのラインナップは次の3種類あります。
- 3×6サイズ:935mm×1855mm
- 3×8サイズ:935mm×2455mm
- 3×9サイズ:935mm×2755mm
ホームセンターで購入したときの価格は、3×6サイズで6480円、3×8サイズで7980円でした。
色や柄の種類は、石目調からタイル調などたくさんあります。
詳しくは、アイカ工業のホームページをご覧ください。
今回購入したキッチンパネルは石目調(FAS1843ZMN)の柄です。
専用接着剤・両面テープ
キッチンパネルの貼り付けには専用接着剤と両面テープを使用します。専用接着剤はすぐに固まらないので、両面テープを使うことで接着位置を固定します。
アイカ工業から専用接着剤と両面テープが発売されていますが、両面テープは似たような市販のものでも良いと思います。
ジョイナー(見切り材)
キッチンパネルの端に取り付ける見切り材。
キッチンパネルの端がパネル断面むき出しの状態だとよくないので、見切りを使って端っこを隠します。
今回購入したのはプラスチック製ですが、アルミ製のものや色んな色の見切り材が発売されています。
木枠などでパネルの端をおさめられる場合は特に必要ありません。施工される場所に応じて準備しときましょう。
施工に必要な道具・副資材
画像を押すと商品ページに移動します。
- アクリルカッター
キッチンパネルの切断に使います。 - 長いものさし
キッチンパネルの切断に使います。パネルが大きいのでなるべく長いほうが便利です。 - コーキングガン
キッチンパネルのつなぎ目などのコーキング処理に使います。 - 電動ドライバー
キッチンパネルの穴あけに使います。 - ホールソー
キッチンパネルに水栓やガス管用の穴をあけるのに使います。 - 紙やすり
キッチンパネルの切断面の仕上げに使います。 - シリコンシーラント
パネル間の隙間のコーキングに使います。水回りなので防カビ剤入りがよいです。 - マスキングテープ
シリコンコーキングのマスキングに使います。 - 専用プライマー
セラール表面はシリコンが密着しにくいので、パネル表面にシリコンが密着するような場合にプライマーを使います。
キッチンパネルをタイルの上にDIYで貼り付ける方法【アイカ セラール施工例】
今回はキッチンパネル「アイカセラール」を使用した施工例として、実際にDIYでキッチンパネルを貼り付ける方法を解説していきます。
リフォーム手順の中では、マルノコを使わずにアクリルカッター(プラスチックカッター)を使ったキッチンパネルの切り方・工夫点なども詳しく説明しています。
リフォーム手順
施工場所を採寸し、必要なキッチンパネルの枚数を決めます。
パネルの割当で気をつけるポイントは、切り欠き(角)を作らないことです。
切り欠きを作ってしまうとひび割れなどの原因となります。なるべく長方形の板を組み合わせて貼り付けるパネルを割り当てます。
今回、必要なパネルの枚数を調べると次の通りでした。
- 「3×8のパネル」を左右に二分割して使用
- 「3×8のパネル」を上下に二分割して使用
- 「3×6のパネル」を上下に二分割して使用
「3×8のパネル」を2枚、「3×6のパネル」を1枚購入することにします。
キッチンパネルの施工前に水栓を取り外します。
必要な寸法を測ってキッチンパネルに罫書きをします。
キッチンパネルの表面(化粧面)にアクリルカッターで切れ込みを入れます。
裏面にも同じように罫書きをして切れ込みを入れます。
内部の黄色い粉末が出るくらいしっかり切れ込みを入れます。
- 表面・裏面の両面に切れ込みを入れる
- 切れ込みの深さは、内部の黄色い粉末が出るくらい
切れ込みの線の手前に必ず当て木をします。
端の方から徐々に曲げていきます。
全体に曲げぐせが付いてきたらバキッと折り曲げます。
キッチンパネルをきれいにカットできました。
- 切れ込み線の手前に必ず当て木をする
- 端の方から少しずつ全体に曲げぐせをつける
- 全体に曲げぐせが付いたら折り曲げる
凸凹がある場合は、紙やすりを木片などに付けて削ります。
ヤスリがけすると切断面がキレイになります。
水栓やガス栓用の穴あけにはホールソーが便利です。
穴をあけたいところにあらかじめ細いドリルで下穴をあけておきます。
下穴をガイドにしてホールソーで穴あけします。
ホールソーでキレイに穴あけできました。
水道管やガス管用の穴あけにはホールソーを使うのがオススメです。アクリルカッターでもなんとかくり抜くことはできますが、仕上がりが全然違います。
ホールソーで穴あけしている様子を動画に撮影してみました。ホールソーは普通の電動ドリルがあれば使えるのでぜひ試してみてください。
コンセント用の穴など切り欠き(角)を作る必要がある場合は、次の注意点を守って加工します。
- 直径12mm以上のドリルで角を作る
- カット後の端面は必ずサンドペーパーで平滑にする
今回僕はコンセント用の穴は作らなかったので、施工説明書部分を引用掲載しておきます。
キッチンパネルの裏面に両面テープを貼り付けます。(タイル側に貼っても良いです。)
両面テープは接着剤が固まるまでの仮止めの役割を持っています。また、重ね張りすることで凸凹面の調整にも使用します。
両面テープは次のルールに従って貼り付けます。
- 両面テープの短手方向の間隔は300mmあける
- 外周の接着剤塗布用に30mm分スペースを確保する
- 両面テープの重ね張りによるデコボコ調整は4mmまで
専用接着剤はコーキングガンを使って塗っていきます。
専用接着剤は次のルールに従って塗ります。
- 接着剤の高さは4mm以上
- 両面テープの高さより3mm以上高く塗る
- 外周などの端部は直線、内部は波状に塗る
- 3×8のパネル1枚につき専用接着剤2本使用(不陸2mm基準)
- 施工後10分以内に貼り付ける
上下左右に3mmの幅を残すように、キッチンパネルを所定の場所に貼り付けます。
キッチンパネルを下に挟み込むと貼り付けやすいです。
- 両面テープ部分を押さえて接着する(接着剤部分は押さない)
- パネル周囲(上下左右)にシリコンコーキング用の幅を確保する
断面が見える端部には見切り材で目隠しします。
今回使用したプラスチック製の見切り材です。
必要な長さ分だけカッターなどでカットします。
見切り材にもパネルと同じ専用接着剤を塗ります。
見切り材を使う部分に取り付けます。
キッチンパネルを貼り付けするときに一緒に見切り材も取り付けます。
水回りなので防カビ剤入りのシリコンを使用します。
シリコンコーキング用にマスキングテープを貼ります。
シリコンコーキングするととてもきれいになりました。
最後に水栓・ガス栓を取り付けます。
ビフォーアフター写真
Before
After
Before
After
Before
After
ちなみに元々のキッチンからのビフォーアフターはこちら。
Before 1
Before 2
After
セクショナルキッチン・レンジフードを交換し、キッチンパネルを貼り付けるととてもきれいなキッチンに変わりました!
使用道具・資材の一覧
外観 | リンク |
---|---|
リフォーム費用と作業時間の目安
リフォーム費用の目安
項目 | 数量 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|
キッチンパネル3×8 | 2枚 | 7,980円 | 15,960円 |
キッチンパネル3×6 | 1枚 | 6,480円 | 6,480円 |
アイカエコエコボンド | 6本 | 800円 | 4,800円 |
両面テープ | 5個 | 400円 | 2,000円 |
シリコンシーラント | 3本 | 1,500円 | 4,500円 |
マスキングテープ | 8個 | – | 700円 |
合計 | – | – | 34,400円 |
作業時間の目安
- パネルの加工貼り付け:8時間
- シリコンコーキング:2時間
まとめ|キッチンパネルの切断加工はプラスチックカッターでもきれいにできる!
今回はじめてキッチンパネルをDIYで施工してみました。アクリルカッターでできるか不安でしたが、なんとかきれいに仕上げることができました。
マルノコを使えばもっと作業時間も短く簡単にできると思います。
価格も材料代だけで35,000円(6,700円/m2)ほどととてもお手頃で、見た目がとってもきれいになったので大満足です!
アクリルカッターならマルノコを使うのが怖い方でも施工できるので、是非チャレンジしてみてください。
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お久しぶりです。
私もセラールは2回ほど施工したことがあります。
1回目は、普通のカッターでやりましたが、
二度とやりたくないです。
2回目は、丸鋸買ったので、丸鋸でやりましたが、
丸鋸使うと元には戻れません。。。。
ちなみに
ガス栓は資格がいると思います。DIYで外したらまずくないですか?
私は、ガス栓の上下でパネルを分割しました。
ご参考まで
osomatsu70さん、コメントありがとうございます^^
2回目は丸ノコで施工されたんですね。そっちのほうが簡単なのは分かっているのですが、やはりちょっと怖い気持ちもあります(笑)
ガス栓はいつもお世話になっているプロパンガス屋さんに相談したら、無料で取り外しと取り付けをしてくれました^^
ただ今回の場合は、取り外さなくてもちょうどパネルつなぎ目のど真ん中だったので、結果的に左右から挟み込む形になりました。